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美容室がホットペッパーをやめる前にやるべき自社集客の作り方

ホットペッパーの集客コスト、一度ちゃんと計算してみてほしい

美容室を経営していて、ホットペッパービューティーを使っていない人はほとんどいないと思います。鹿児島でも、ほぼ全店が掲載しているんじゃないでしょうか。でもあの掲載料、月いくら払っているか正確に把握していますか。最安プランでも月2万5,000円前後。上位プランだと月20万〜50万を超えるエリアもあります。しかもこれに加えて、ネット予約が入るたびに売上の2%が手数料で引かれます。

問題はリターンです。ホットペッパー経由の新規客、3ヶ月以内のリピート率はヘアサロンで約30%。これは代理店のCIN GROUPが実際のデータを調査した結果で、業界全体の共通認識になっています。10人来ても、3ヶ月後に残っているのは3人。あるネイルサロンの事例では、月29万円のプランで新規が月80名来ていて、1人あたりの獲得コストは約3,600円。施術単価5,000円だと、新規単体の手残りは1,375円。人件費を引いたら赤字です。リピートにつなげない限り、広告費は回収できません。

「クーポン目当ての客」が集まるのは、仕組みの問題

ホットペッパーの集客が悪いと言いたいわけじゃないんです。これは構造の話です。ホットペッパーで美容室を探す人の多くは「エリア×安さ」で検索します。初回50%OFFの店と20%OFFの店が並んでいたら、安いほうをクリックしますよね。お客さんが悪いわけじゃなくて、入口がそういう仕組みになっているだけです。

価格で選んだお客さんは、次も価格で選びます。もっと安い店が出てきたらそちらに行く。リピート率が低い原因は、技術や接客ではなく「そもそもどんなお客さんを集めているか」にあることが多いです。しかも2025年4月から無料プランが検索結果に表示されなくなって、事実上「お金を払わないと新規が来ない」状態になりました。依存度が上がるほど、抜けにくくなります。

LINE導入で新規リピート率60%を実現した香川の美容室

ここから実際の事例を紹介します。香川県で4店舗を展開している美容室「ストーリアエフ」。もともと電話やハガキでお客さんのフォローをしていたんですが、LINE公式アカウントに集約したところ、数字が大きく変わりました。

まず、ほぼ100%の顧客がLINE経由で予約するようになって、電話予約が激減。スタッフが施術に集中できるようになりました。来店時に次回予約を取る仕組みを作って、次回予約率は70%超。新規客の再来店率は60%まで上がっています。

ポイントは「LINEに登録してもらう」だけで終わらせていないこと。お礼メッセージ、予約日のリマインド、1:1トークでの質問対応。来店していない間もお客さんとの接点を保ち続けています。ホットペッパー経由のリピート率が30%の業界で60%はかなりの数字です。やっていること自体は特別じゃないんですが、仕組みとして回しているところが違います。

大阪のMASHU、LINEミニアプリでリピート率91.9%

もうひとつ紹介させてください。大阪で30年以上美容室を展開しているMASHU(マッシュ)。ここはLINEミニアプリを導入して、さらに大きな成果を出しています。

LINE公式アカウントの友だちが5,000人増えて、LINE経由の予約は5倍に伸びました。商品の購買単価も7.6%アップ。そして再来店率が91.9%。ほぼ全員がまた来ている計算です。

MASHUの面白いところは、メッセージ配信の考え方です。「お客さまが求めていない情報はノイズにしかならない」という方針で、ターゲットを徹底的に絞って配信しています。結果、ブロック率は14〜16%台と異常に低い。LINE友だちは約2万人で、そのうち1万人以上はPOSデータとLINEのIDが紐づいた顧客です。「誰が何を買って、いつ来店したか」がすべて見える状態で、その人に合った情報だけを届けています。

ここまでやるのは規模的に難しいとしても、「LINEで次回予約を取る」「リマインドを自動送信する」くらいなら小さいサロンでもすぐできます。別の美容室では、LINEで「次回予約時に使える500円クーポン」を配信しただけでリピート率が30%向上したという報告もあります。

プラン変更と自社集客で年間360万の利益改善

ホットペッパーとの付き合い方を変えた事例もあります。地方都市のスタッフ4名の美容室で、もともとプラチナプラン(月額35万円)で掲載していました。新規は来るけどクーポン利用客が多くて、リピート率は30%以下。忙しいのに利益が残らない状態だったそうです。

やったことはシンプルで、まず掲載プランを月10万円に落とした。25万円のコスト削減です。その分をGoogleビジネスプロフィールの整備やSNS運用に回して、自社集客の比率を上げていきました。結果、年間で約360万円の利益改善を達成しています。

この事例のポイントは「いきなりやめていない」こと。プランを下げつつ自社の集客基盤を並行して育てて、依存度を徐々に下げています。僕の考えだと、ホットペッパーは「やめる/やめない」の二択じゃなくて、「どう使うか」の話だと思っています。掲載は最低プランだけ残して”Web上の電話帳”として使いつつ、集客の主力は自社に移す。これが一番現実的な進め方です。

うまくいっているサロンに共通する3つのこと

いくつか事例を見てきましたが、共通しているのは3つあります。

1つ目は「次回予約をその場で取る仕組み」です。LINEでも口頭でもいいので、お客さんが店を出る前に次の日程を決めてもらう。これだけでリピート率は大きく変わります。ストーリアエフの70%超もMASHUの91.9%も、ここが起点になっています。

2つ目は「ホットペッパーをいきなりやめていない」こと。段階的にプランを落として、浮いた予算を自社集客に回しています。全体で6〜12ヶ月かけてソフトランディングする。焦って解約すると新規が急に止まるリスクがあります。

3つ目は「Googleビジネスプロフィールをちゃんと使っている」こと。「鹿児島市 美容室」で検索したとき、ホットペッパーより上に地図枠が出ます。口コミの数と評価が高い店が上位に表示されるので、施術後に「よければ口コミを書いていただけると嬉しいです」と一言お願いするだけで、無料で集客力が上がります。やっていないのはもったいないです。

鹿児島の美容室でやるなら、まずこの順番

事例は都市部のものが多かったですが、鹿児島で応用するなら何から手をつけるか。僕がクライアントに話すときは、いつもこの順番を勧めています。

最初にやるのはGoogleビジネスプロフィールの整備です。住所、営業時間、写真、メニュー、全部最新にする。これだけで「鹿児島市 美容室」「天文館 ヘアサロン」のような検索で表示されやすくなります。無料ですし、今日から始められます。

次にLINE公式アカウント。来店してくれたお客さんに登録してもらって、次回予約をLINEで取る。予約日の3日前にリマインドを自動送信する。これだけでリピートの取りこぼしがかなり減ります。

そこまで回り始めたら、ホットペッパーの掲載プランを1〜2ランク下げてみてください。浮いた予算でInstagramの運用をきちんとやる。ビフォーアフターの写真を出して「この人にお願いしたい」と思ってもらえたら、もう価格競争じゃなくなります。

集客の手綱を自分で握るということ

ホットペッパーが悪いという話じゃないんです。ただ、集客手段が1つしかないのはリスクです。2025年の無料プラン仕様変更のように、プラットフォーム側の都合でいきなりルールが変わることもある。そのときに自社の集客基盤があるかどうかで、受けるダメージはまるで違います。

Googleビジネスプロフィール、LINE公式アカウント、Instagram。この3つは無料か低コストで始められます。特別なITの知識もいりません。受け皿と、そこに人を届ける仕組み。両方があって初めて、集客はコントロールできるようになります。

何から手をつければいいかわからないという方は、まずGoogleビジネスプロフィールの情報を最新にするところから始めてみてください。それだけで検索からの流入が変わる店は多いです。自社集客の整備について相談したいことがあれば、RELATED DESIGNでも対応できるので気軽に声をかけてください。

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