「ホームページを作ったのに、全然問い合わせが来ないんです」。この相談、僕は月に何回も受けます。結論から言うと、ホームページを作っただけで問い合わせが来ることは、ほぼありません。その理由を、今日はできるだけ具体的に話してみます。
「作れば来る」は、店を建てて看板を出さないのと同じ
鹿児島市内にラーメン屋を開いたとします。内装にこだわって、メニューも練り上げた。でも看板を出さず、食べログにも載せず、Googleマップにも登録しなかったら? 当然、誰も来ないですよね。
ホームページも同じ構造です。どんなに見た目がきれいでも、そこに人を連れてくる仕組みがなければ、誰もたどり着かない。ホームページは「待合室」みたいなもので、人を呼ぶ仕組みが別に必要になります。
みらいマーケティング本舗の調査によると、中小企業がWebで集客施策を実施しても「期待以上の成果が出た」と回答したのはわずか1.4%。「おおむね実現」を合わせても約3割で、残り7割は効果を実感できていません。この数字、けっこう衝撃的じゃないでしょうか。
そもそも、なぜ「作っただけ」になるのか
理由はシンプルで、ホームページを「持つこと」が目的になっているからです。「名刺代わりに」「競合も持ってるから」。この動機で作ると、完成した瞬間に目的が達成されてしまいます。そこから先の「集客」は、最初から計画に入っていないんです。
中小企業のホームページ開設率は約48%という調査結果があります(アイ・モバイル社調べ、2023年)。約半分の中小企業がホームページを持っていますが、そのうち実際に集客に活かせているのは4割弱。つまり全体で見ると、ホームページで成果を出せている中小企業は2割程度しかいない計算になります。
これは「ホームページが役に立たない」という話ではありません。「作った後の設計がないまま公開している」のが原因です。
ホームページに人が来るまでの流れを整理する
問い合わせが来るまでには、4つのステップがあります。
①認知 → あなたの会社やサービスの存在を知る
②流入 → ホームページにアクセスする
③受け皿 → サイトの内容を見て「ここに頼もう」と思う
④行動 → 電話する、フォームから問い合わせる
「作っただけ」のサイトは、①と②がゼロの状態です。どんなに③が良くても、人が来なければ意味がない。逆に、①②で人を呼べても③がダメなら、来た人は何もせずに帰っていきます。全部つながって初めて問い合わせになるんです。
一般的なホームページのコンバージョン率(訪問者のうち問い合わせに至る割合)は2〜3%です。100人来ても問い合わせは2〜3件。月に100人すら来ていないサイトなら、問い合わせがゼロでも数字としては当然の結果です。
鹿児島の整骨院で考えてみる
たとえば、鹿児島市内で整骨院を開業しているAさんのケースを想像してみてください。開業時に30万円でホームページを作りました。トップページに院の写真、施術メニュー、アクセスマップ。見た目は悪くありません。
でも半年経っても、ホームページ経由の問い合わせは月にゼロ〜1件。Googleアナリティクス(サイトへの訪問数を見るツール)を確認すると、月間のアクセスは30件。ほぼ全部がAさん自身のアクセスでした。
原因を調べると、3つの問題が見つかりました。
1つ目は、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)を登録していなかったこと。「鹿児島市 整骨院」で検索したとき、地図に表示されないのは致命的です。地域の店舗ビジネスで、ここを押さえていないのは看板がないのと同じです。
2つ目は、サイトの中身が「情報の羅列」だったこと。「腰痛治療」「肩こり治療」とメニュー名は並んでいるけど、「どんな人が」「どんな悩みで来て」「どう改善したか」が一切書かれていませんでした。初めてサイトを見た人は「ここに行く理由」が見つけられなかったんです。
3つ目は、問い合わせフォームの入力項目が12個もあったこと。名前、住所、電話番号、メールアドレス、症状、通院歴、希望日時……。スマホで全部入力するのは面倒ですし、そもそも個人情報をこれだけ出すのは心理的なハードルが高いですよね。
「作った後」にやるべき3つのこと
じゃあ、今すぐ何をすればいいか。3つに絞ります。
Googleビジネスプロフィールを整える。これが最優先です。店舗型のビジネスなら、ここが「第二のホームページ」になります。営業時間、写真、口コミへの返信。これだけで検索からの流入が変わります。費用はゼロ。やらない理由がありません。
サイトに「誰のための、何の専門家か」を書く。メニュー表ではなく、「こんな悩みの人が来ています」「こういう改善事例があります」という具体的な情報を載せてください。訪問者は「自分と同じ悩みを解決してくれるか」を見ています。その答えがサイト上にあるかどうかで、問い合わせ率は大きく変わります。
問い合わせのハードルを下げる。フォームの項目は名前・連絡先・相談内容の3つで十分です。電話番号はスマホからワンタップで発信できるボタンにする。LINE公式アカウントがあるなら、それも導線に加えてください。選択肢は多いほうがいいです。
今日からできること
まず、Googleで自分の会社名や店名を検索してみてください。検索結果の1ページ目に自分のサイトは出てくるでしょうか。Googleマップに自分の店が表示されているか確認する。口コミの件数と、それに返信しているかもチェックポイントです。
この3つを確認するだけで、自分のホームページが「見つけてもらえる状態」にあるかどうかがわかります。もし地図にすら出てこないなら、ホームページ以前の問題です。
ホームページは「作る」がゴールじゃない
ホームページは道具です。道具は使わなければ意味がありません。作っただけで放置しているなら、それは店に鍵をかけたまま「お客さんが来ない」と言っているのと変わらないですよね。
逆に言えば、今あるホームページでも、人を連れてくる仕組みと、来た人を受け止める中身を整えれば、問い合わせは増やせます。作り直す前に、まず今あるもので何ができるかを考えてみてほしいです。
「うちのホームページ、ちゃんと機能してるのかな」と思ったら、RELATED DESIGNに気軽に声をかけてください。現状のサイトを見て、何が足りないか、どこから手をつければいいかを一緒に考えます。