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鹿児島の歯科医院20院の採用体制を調べてわかったこと

Indeedやジョブメドレーで求人を出しているのに、なかなか応募が来ない。来ても面談まで進まない。そんな悩みを持つ歯科医院は少なくないと思います。

今回、鹿児島県内で実際に求人を出している歯科医院20院を対象に、採用ページの有無、応募方法、Googleビジネスプロフィールの状況を独自に調査しました。見えてきたのは、応募が来ない原因は「求人の内容」ではなく「受け皿の設計」にあるという事実でした。

なぜこの調査をしたのか

歯科衛生士の有効求人倍率は全国で23倍を超えています。1人の求職者を23以上の医院が取り合っている状態です。

にもかかわらず、資格保有者のうち実際に歯科医院で働いている人は半数以下。つまり人は「いない」のではなく、「働く場所を選んでいる」のが実態です。

であれば、選ばれるための準備ができているかどうかが問題になる。その準備とは何か。それを知るために、鹿児島の歯科医院が実際にどんな状態で採用活動をしているのかを調べることにしました。

調査の概要

IndeedとジョブメドレーをもとにAIツールを活用し、鹿児島県内で歯科衛生士の求人を出している歯科医院20院をピックアップしました。対象には鹿児島市内だけでなく、霧島市、鹿屋市、南さつま市、いちき串木野市、志布志市なども含まれています。

調査は全て外部から確認できる公開情報をもとに行いました。具体的には、各医院の公式サイト、採用ページの有無と内容、応募方法、Googleビジネスプロフィールの評価と口コミ数などです。

結果:90%の医院が採用ページを持っていなかった

調査した20院のうち、自院のサイトに採用ページを設けていたのはわずか2院。全体の10%に過ぎませんでした。

残りの18院は、Indeedやジョブメドレーなどの外部の求人サイトだけに頼っている状態。自院のサイトから直接応募を受け付ける仕組みがありません。

Webフォームで応募できる医院は、たった1院

採用ページがある2院のうち、Webフォームで応募を受け付けていたのは1院のみでした。もう1院は電話での問い合わせのみ。

全体の割合で見るとこうなります。

  • Webフォームでの応募可能:1院(5%)
  • 電話のみ:1院(5%)
  • 求人サイト経由のみ:18院(90%)

20代の歯科衛生士にとって、「知らない番号に電話する」という行為のハードルはかなり高い。LINEやフォームで気軽に問い合わせたいというのが本音です。

しかし、LINEで応募できる医院はゼロでした

採用ページの「質」にも大きな差があった

2院ある採用ページの中身も、質に大きな差がありました。

充実していた医院では、業務内容の詳細、キャリアパスの説明、スタッフの紹介、1日の流れ、職場環境の写真、そしてWebフォームによる応募(見学・インターンシップ・面接の選択が可能)まで揃っていました。Google評価も4.4、口コミ78件と高水準です。

一方、簡素な採用ページだった医院は、職種と勤務地だけの記載で、給与は「相談の上」としか書かれていませんでした。応募方法の案内もなく、電話番号のみが載っている状態。Google評価は2.7でした。

この差は偶然ではないと思います。採用に力を入れている医院は、サイトの質もGoogleの評価も高い。逆に言えば、採用体制の整備が医院全体のブランドにも影響しているということです。

求職者は何を見て医院を選んでいるのか

歯科衛生士の転職経験率は95%と言われています。ほぼ全員が転職を経験しており、「どの医院を選ぶか」の判断は非常にシビアです。

転職サイトの調査によると、求職者が応募を決める前に確認しているのは以下のようなポイントです。

  • 院内の雰囲気がわかる写真があるか
  • 実際に働いているスタッフの声が載っているか
  • 給与や休日だけでなく、働き方の具体的なイメージが伝わるか
  • 応募のハードルが低いか(電話しか手段がないと敬遠される)
  • Googleの口コミで悪い評判がないか

つまり、求人票に「給与◯万円」「残業なし」と書くだけでは足りない。その医院で働く自分がイメージできるかどうかが決め手になっています。

応募後の「スピード」で勝負が決まる

もう一つ見逃せないデータがあります。

採用代行サービスを導入した医院の実績として、応募者への初回連絡を平均1.6日から1日未満に短縮したところ、面接設定率が上がったという調査結果があります。

歯科衛生士は複数の医院に同時に応募しています。先に連絡が来た医院から面接日程が決まり、その時点で他の医院は候補から外れる。

つまり、診療中に応募メールに気づけず、2〜3日後に返信したときにはもう遅い。他の医院で話が進んでいる可能性が高いということです。

にもかかわらず、今回調査した医院のほとんどが、応募後の自動返信すら設定していない可能性が高い状態でした。

「求人の中身」ではなく「受け皿」の問題

ここまでの調査で見えてきたのは、鹿児島の歯科医院の多くが「求人は出しているが、受け皿が整っていない」という状態にあるということです。

具体的には以下のような構造です。

  1. 認知:IndeedやジョブメドレーでAIツールを活用した求人を出している(ここはやっている)
  2. 受け皿:自院のサイトに採用ページがなく、応募導線が弱い(ここが空っぽ)
  3. 初動対応:応募が来ても即座に対応できる仕組みがない(ここも空っぽ)

求人を出す=「認知」の部分はやっている。でもその先の「受け皿」と「初動対応」が整っていないから、興味を持った求職者が途中で離脱してしまう。

これは、ホームページを作ったのに問い合わせが来ないのと同じ構造です。受け皿だけ作っても、届ける仕組みがなければ成果は出ない。逆に言えば、ここを整備するだけで状況は大きく変わる可能性があります。

じゃあ、何から始めればいいのか

今回の調査結果をもとに、まず手をつけるべきことを3つに絞るとすれば、以下のとおりです。

1. 自院のサイトに採用ページを作る

求人サイトだけに頼らず、自院の魅力を伝える専用ページを持つ。スタッフの声、1日の流れ、職場の写真など「ここで働く自分がイメージできる」情報を載せる。鹿児島の20院中、これができていたのはたった1院。つまり、やるだけで差別化になります。

2. Webフォーム(できればLINE)で応募できるようにする

電話のみの応募は、今の20代〜30代にとってハードルが高い。Webフォームを設置するだけで、応募のハードルは大幅に下がります。LINEでの問い合わせ導線を作れれば、さらに効果的です。

3. 応募が来たら即座に返信が届く仕組みを作る

自動返信メールの設定、応募通知のスマホへの即時転送。まずはこの2つだけでも、面談設定率は大きく改善するはずです。院長が診療中でも応募者を待たせない仕組みを作ることが重要です。

まとめ

鹿児島の歯科医院20院を調査した結果、見えてきたのは以下の現実でした。

  • 90%が自院の採用ページを持っていない
  • Webフォームで応募できるのはわずか5%
  • LINE応募に対応している医院はゼロ
  • 採用ページの質と医院の評価には相関がある

応募が来ないのは、条件が悪いからじゃない。受け皿が整っていないからです。

逆に言えば、受け皿を整備すれば、今と同じ求人内容でも応募数は変わる可能性がある。しかも、鹿児島では9割の医院がまだこの整備をしていない。今やれば、それだけで大きなアドバンテージになります。

自院の採用体制がどういう状態か、一度客観的に見てみませんか。


この記事は、鹿児島県内でIndeed・ジョブメドレーに求人を出している歯科医院20院を対象に、公開情報をもとに独自調査した結果にもとづいています。

RELATED DESIGN ─ Hiroshi Oyama
鹿児島でWeb制作・広告運用・動画制作をしています。

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